« 第186号 2005年12月21日 耐震強度偽装問題 | Main | 第188号 2006年1月1日 また正月が来た »

12/26/2005

第187号 2005年12月26日 歳末雑感

  >>日々通信 いまを生きる 第187号 2005年12月26日<<

歳末雑感

今年のクリスマスの夜の街は、意外に静かだったのではないか。
私の心には、12月になるとすぐから、ジングルベル、ジングルベルの歌声がテレビやラジオでも朝から響き、町中がクリスマス騒音に湧きあがる風景が染みついている。
しかし、ふと気づいてみると、今年はそんな騒音に悩まされることがなかったようだ。
それは今年だけのことか。この数年の傾向なのか。
年をとって年末の盛り場を歩くことも少なくなったので定かではない。気になって、今年はそれに注意して街を歩いたのだが、今年の歳末は静かだったように思われる。

私がそれに注意したのは、次の新聞記事を見たからだった。

<米クリスマス論争>多民族化、宗教右派の動きなど背景に
(毎日新聞) - 12月22日8時51分更新

 【ニューヨーク高橋弘司】「メリー・クリスマス」か、宗教色の薄い「ハッピー・ホリデー」か――米国各地でクリスマスを前にそんな論争が激化している。激論はクリスマス商戦の広告表示から、ツリーやカードの呼び方にまで及ぶ。背景には、ブッシュ大統領再選の原動力にもなったキリスト教右派が開始した「非クリスマス化」反対キャンペーンがある。だが、他宗教の信奉者には反発も強く、ちょっとした“クリスマス文化戦争”の様相だ。
 米国では80年代に人権擁護団体が公共の場からキリスト教関連展示の撤去を推進したことがあり、大手小売りチェーン「ターゲット」の約1400店では12月の特売期に入っても「メリー・クリスマス」の表示が目立たない。こうした傾向は近年、米国へキリスト教文化圏以外から移民が大量に移り住み、多民族化が進むにつれ強まっている。
 一方で、反発も生まれている。キリスト教右派団体「アメリカ家族協会」は今回、ターゲットを対象に「店内でメリー・クリスマスの表示を禁じている」として抗議、60万人の署名を集めるなどの不買運動に乗り出した。同協会代表は「36ページに及ぶ広告の中にクリスマスの文字が全く見当たらない」などと批判している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051222-00000016-mai-int&kz=int
インターネットで検索するとニューヨークのクリスマス商戦はもりあがっているとあったが、実情はわからない。

名前は忘れたが、何千人もの礼拝がおこなわれるあの馬鹿げて規模の大きい教会では、25日のクリスマス礼拝はおこなわず、各自家庭で礼拝するように呼びかけているということだ。
これは一体なんだろう。

横浜の西口は人出は多かったが、クリスマス気分は感じなかった。
ニューヨークはイラク戦争の行き詰まりやニューオーリンズのハリケーンの影はないのだろうか。

この一年、アジアとの関係は冷える一方だった。
小泉首相は靖国参拝をつづけ、中韓との首脳会談を開くことができない。
麻生外相も中国の脅威を語って中国との関係冷却に努めている。

中国は周囲を多数の外国と境を接する面積も人口も広大な国である。
その面積や、人口、国境線の長さに比してその軍事力は決して大きくない。
今年、私が訪ねた河北省一省で面積は日本とほぼ同じ、人口も同様である。このような省が多数集まって構成された中国である。その兵力を分散したら、きわめて小さなものになる。
そうでなくても、日本に比して小さくて旧式の軍事力しか保持していない。むしろ、中国がアメリカと結んだ日本に対してもつ脅威の感情ははるかに大きいのである。

この中国の脅威を言い立てるのは、日本が中国をいかに侮蔑しているかをあらわすものではないか。
実際、日本は中国の脅威など感じていないのにちがいない。
だから、傲慢無礼な態度をとり、脅威よばわりするのだろう。
しかし、歴史は動く。
日本は未来のアジアを見通していまの対アジア政策を立てなければならない。

アメリカと中国の関係は、多くの摩擦を生じながら今後ますます発展するだろう。
しかし、アメリカは日本と中国が結びつくことは好まない。
日本が中国、アジアと緊張を保ち、不必要な高価な兵器をアメリカから大量に買い込むことを求めているのだ。

アメリカの産業の大きな部分、対外輸出の大きな部分を武器産業が占めている。
もし、戦争がなくなれば、あるいはその危険がなくなれば、アメリカの経済は大きな打撃を受ける。
EUもアジアも平和的共存と協力による発展の道を求めているが、アメリカだけは世界各地に敵を作り出し、それを脅迫したり、攻撃したりしている。

しかし、中国に対しては、中国はすでに弱小国ではなく、アメリカ経済はこれに依存しているので、敵視したり、脅迫したりするわけにはいかない。
そこで日本の対抗心をあおり、中国の危機を強調させて、アジアの緊張を維持させようとしている。
この老獪なアメリカの言いなりになって、馬鹿な役割を引き受けているのが、いまの小泉以下が支配する日本だ。
こんな馬鹿げたことは、もうはいい加減にやめたらどうだろう。

2005年の歳末に思うことの第一はこのことだ。
戦後六十年、アメリカにひたすら従属し、利用されてきた歴史をふりかえり、新年は自立した国へと一歩ふみ出す年にしたいものだ。

もう今年も残り少ない。
いろいろ忙しいことだろう。
寒さもきびしい。
からだに気をつけてお過ごしください。

伊豆利彦 http://homepage2.nifty.com/tizu

|

« 第186号 2005年12月21日 耐震強度偽装問題 | Main | 第188号 2006年1月1日 また正月が来た »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/92803/7849463

Listed below are links to weblogs that reference 第187号 2005年12月26日 歳末雑感:

« 第186号 2005年12月21日 耐震強度偽装問題 | Main | 第188号 2006年1月1日 また正月が来た »